住み込みポップコーン職人の一日

おキラクなおおしろ

2014年04月26日 19:14

ポップコーンって言っても、
お祭りや映画館で売っている代物とはちょいと違う。
原宿で行列ができているポップコーン屋が作っている
キャラメルがたっぷりかかっている本格的なものだ。
実際、去年の11月20日に2時間半も並んでようやく買った。
原宿には同じように行列ができるポップコーン屋が2つあるのだが、
もう1店舗は一緒に東京に行った同級生に頼んで、
これも2時間以上並んで購入してもらった。

そのとき、それを食べたとき、
このポップコーンは俺がやると直感した。
確かに今まで食べたポップコーンとは比べ物にならないほどおいしい。
2時間以上並ぶ価値は十分あると思った。
特徴は、味が濃厚で甘いけど、まろやかさがあった。
そして香ばしく食感がさくさくしていること。
味のバリエーションが豊富なこと。
パッケージやロゴが洗練されていておしゃれなことも大事だ。
そんなポップコーンを作ろうと不敵にも考えた。
「アメリカ人が作れるんだから、俺が作れなくはないはずだ」
とつい、一緒にいた同級生諸君にうそぶいてしまった。

それから毎日悪戦苦闘の日々。
おとなりさんがガレージセールでよくポップコーンを作ってくれたことがあり、
それを見ることはよくあったが、作ったことはない。
実はキャラメルもどうやって作っていいのか?まったくの無知。
いつものようにクックパッドの情報を元に家の台所で試してみたが、
そんな簡単に作れるわけがない。
なべ底を焦がして、香ばしいを通り越した苦くてまずいポップコーンしか
最初は作れなかった。
土産菓子を専門に生産している知人に頼んで、
休みの日に工場を借りて一緒に作ったが、これもうまくいかず。
途方にくれていたとき、女神が現れる。
っていうか、産休中のフードコーディネーターに頼み込んで、
何とかキャラメルつくりのレシピを作ってもらった。

すごいね!!
彼女のレシピとおり作ったら、ちゃんとキャラメルができる。
あと道具も大切だということもわかった。
今でもキャラメルを焦がして全部捨てることがあるけど
形にはなってきていると思う。

基本は「塩キャラメル味」と「黒糖きなこ味」。
これは彼女のレシピを忠実に守って作っている。
塩は沖縄の塩を使って、当然黒糖もそうだ。
濃厚で香ばしく、さくさくとした食感を楽しめる。
いい感じだ。

そこからアレンジして、クーベルチュールのビターチョコを使用した
「チョコレート味」が自分ではかなりお気に入りだ。
ビターチョコなのでチョコの味をしっかり出しているのにコクがある。
ためしにクーベルチュールのホワイトチョコも使って作ってみたが
味がまろやかになるだけであまり主張がない。
隠し味に使うんであればいいかと。
もともとチョコレートを売りにしてきた店なので、
チョコをもっと使ったポップコーンを作りたいな。
乞うご期待。

今のところそんなに売れ行きはよくないので
午前中でポップコーンの製造はオワリ。
一日中作るのもしんどいので、
限定販売ってのもいいかなと考えている。
午前中作った分がその日で全部売れたら、
とってもうれしい。
ささやかな幸せを僕にもくださいな。





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