内村鑑三の言葉

おキラクなおおしろ

2010年11月14日 13:07

経営者にとって、

何をよりどころにして経営をしているのか

非常に大切なことなのですが、

時々眼先の煩雑さに追われて、

忘れてしまうことがよくあります。

また年を重ねるごとにそのよりどころも変遷していくようです。

今日目にした、内村鑑三氏の言葉は

とても胸にすとんと落ちたので、ご紹介します。

66歳という晩年の内村鑑三が、逗留した温泉宿の若主人を気に入って、
事業と人生の成功の秘訣を自らの生きざまと人生観に照らして、したためたも
ののようです。


一、自己に頼るべし、他人に頼るべからず。

一、本を固うすべし、然らば事業は自づから発展すべし。

一、急ぐべからず、 自働車の如きも成るべく徐行すべし。

一、成功本位の米国主義に倣うべからず、誠実本位の日本主義に則るべし。

一、濫費は罪悪なりと知るべし。

一、能く天の命に聴いて行うべし。
  自ずから己が運命を作らんと欲すべからず。

一、雇人は兄弟と思うべし、客人は家族として扱うべし。

一、誠実に由りて得たる信用は最大の財産なりと知るべし。

一、清潔、整頓、堅実を主とすべし。

一、人もし世界を得るとも其霊魂を失はば何の益あらんや。
  人生の目的は金銭を得るに非ず、品性を完成するにあり。


 拝金主義を強く戒め、誠実にコツコツと家族主義的に歩み、経営することを
説いています。

 内村鑑三は、幕末に生まれた明治の人です。札幌農学校でクラーク博士の薫
陶を受け、アメリカにも留学したキリスト教徒です。そのような経歴を持つ内
村鑑三が、人生の総仕上げの時期に、日米を比較してこのような成功法則を説
いたのは非常に興味深いことです。

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